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油まみれの缶詰日記

(主に)オンゲのプレイ日記。不定期更新ですの。

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Little My Star

衝動的に小説書きたくなることもあるんです。
たまにはアサクロ×廃聖。





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確か俺と出会った時は従順な子犬だった。
よく懐いて、俺の周りをころころ歩き回っていた気がする。
俺は転生前のアサシンで、子犬みたいなあいつはアコライト。

目がキラキラしていて、俺も冒険者始めた頃はこんなんだったかと思い出す。

最後に別れたのは何時か覚えていない。
と、言うより気が付いたらアイツは姿を消していた。
「今日の食費稼がなきゃいけないんで」
最後の方、別れるときのアイツの口癖だった。


そして俺が研究所に囚われてからしばらくした後、セイレンのヤローが血にまみれたハイプリを抱えて帰ってきた。
気に入ったから生かすらしい、まぁ俺には誰が死のうが関係ない。
だけど興味本位で覗いた顔には覚えがあった。
青ざめて、鮮やかな赤だった髪も真っ黒だが間違いない、あの子犬だ。
それからと言うもの、セイレンの目を盗んではアイツを見に行った。
目の前で意識を取り戻された時は正直ビビったが。
くるくる変わる表情、明るい振る舞い、全部あの時のままだった。



背中の刺青と普通の男なら魅了されるであろう艶以外は。


何をしていたか、問い詰めた。
少し陰を帯びた表情で一言。
「別に…身体売って食べていただけですよ。」
その言葉を聞いた瞬間、俺はアイツを襲った。
細い身体だった。
でも確実に男を悦ばせる術を知っていて…悔しくて俺は夢中でアイツを貪った。
終わった後に聞いたが、刺青は薬品を混ぜて彫られたらしい。
その気になった男が触ると身体が勝手に反応するそうだ。
きっとそうでもしないと男に抱かれ続けるなんて出来なかったんだろう。
気付けなかった俺の無知さに、その晩は久しぶりに涙を流した。


セイレンの部屋を後にするとき、俺もうっかりしていたがセイレンと遭遇した。
自分の部屋から出てきた俺を不思議そうに見ていたが、心当たりに辿り着いたらしい。
そのまま部屋に入るかと思いきや俺の手を取り別の場所に連れて行く。


「エレメス、気付いているか?」
「あん?何がだ?」
「俺、もうすぐ正気を無くすと思う」
「…嘘付け、お前が正気を無くすんだったら全員正気なくしてるっつの」


このメンバーの中で一番強い精神の持ち主だ、真っ先に狂うわけが無い。
だが静かに隣のロードナイトは語る。
ハイプリを拾う前から自我を保つことが難しくなっていること。
まだ自制は出来るがそれも長くないとの事。
好きになって捕らえたのにこのままでは殺してしまうかもしれない恐怖。


「なぁ、俺が狂ったら…キョウヤを逃がしてやってくれないか」
「逃げる術が判ってたら俺らとっくに逃げてるだろ」
「そうだけどさ、でも…このまま死なせたくないんだ」
「随分と自分勝手だな」
「自覚はしてるよ」


セイレンが狂ったら、じきに俺たちも正気を無くすだろう。
理想はその前に誰かが開放してくれることだが。
外で頭を冷やして来い、と落ち込む大型犬の背を叩き、俺は再びキョウヤの元へ向かった。
どうやら風呂上りらしく、腰にタオルを巻いただけで何も着ていない。
とりあえずベッドに座らせてセイレンとの話を掻い摘んでしてやった。
うろたえるかと思ったが、冷静に「そうですか」とだけ呟き黙ってしまう。


「なぁ、お前は生き延びたい?それとも俺らが正気のうちに死にたい?」
「…。」


当然答えは無い。
それもそうか、と立ち上がって部屋を出ようとしたときマフラーを掴んで引き寄せられた。


「今でも、エレメスさんと会った時のこと覚えてるんですよ」

「強くてカッコよくて、憧れでした。」

「僕はここに狩りに来たんじゃなくて、本当はこの研究所の被検体全員を助けることにありました。」


振り向くと、泣きそうになりながらも強い意志を秘めた目が、其処にあった。


「手順は判っているんです、実行する日も決めてあるんです。」
「間に合わなかったら…お前はちゃんと逃げるんだろうな?」


そこで何故か首を左右に振るキョウヤ。
普通考えたらここは逃げ出すと思うが…何かあるのか?


「間に合わなかったら…殺して、食べてください。」


余りの衝撃発言に頭の中が真っ白になった。
殺して、食べるだと?
誰がそんな悪趣味なことを言えと言ったこの野郎。
掴みかかる寸前で手をパシッと払われる。


「エレメスさんの一部になれるなら…今ここで作業を失敗しても僕は構いません」


コイツに対する俺の感情。
俺に対するコイツの感情。
判らなきゃ良かった、と後悔するくらい痛々しくて綺麗な気持ちだった。

ねぇ、笑って?

優しく微笑むコイツは、出会ったときと変わりなくて。
俺は再び涙をこぼすのだった。



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愛する人を失った世界に意味を見出せないんです。
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ツナ。(白夜)

  • Author:ツナ。(白夜)
  • 音ゲー好きな引きこもり。
    家事をしながら暇を見てはPCで遊んでいます。たまに欝でいい加減にしろみたいなこと言いますが一時の感情なのでお気になさらず。
    ぶっちゃけヲタクなのでご注意。
    たまに小説投下するので更にご注意。

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